[めまい]ときどきフワッとする…婦人科と関係ある?(35歳・OL)
一口に「めまい」と言っても原因はさまざま。婦人科が関わるタイプもあれば、耳や脳など他科の病気が背景にあることも。まずは特徴から見分け、適切に受診しましょう。
めまいのタイプ
- 回転性:景色がぐるぐる回る(耳のトラブルに多い)
- 浮動性:ふわふわ・ふらつく(貧血・自律神経の乱れなど)
- 立ちくらみ型:急にスッと暗くなる(起立性低血圧・脱水・貧血)
婦人科が関わる主な原因
1) 過多月経による鉄欠乏性貧血
生理の量が多い/期間が長いと、鉄が不足してふらつき・動悸・息切れが出やすくなります。背景に子宮筋腫や子宮内膜症があることも。
2) 頻発月経・排卵障害に伴う貧血
卵巣機能不全などで周期が短くなると、結果的に出血回数が増え鉄不足の一因に。
3) 妊娠中の貧血
妊娠では血液が薄まり、鉄需要も増えるため貧血・立ちくらみを起こしやすくなります。産科での評価と治療(鉄剤・食事)が基本。
4) 月経前症候群(PMS)・自律神経の乱れ
生理前に情緒不安定・頭痛・むくみとともにふわつきを訴える方も。生活調整と必要に応じて治療を検討。
5) 更年期障害
40代後半〜50代で、ほてり・睡眠障害・肩こりなどと一緒にめまい感が出ることがあります。年齢・症状・リスクに応じて漢方薬を含めた治療を相談します。
耳・神経など他科の原因
- 耳性めまい(メニエール病・良性発作性頭位めまい症など):耳鳴り・難聴・耳のつまった感じを伴えば耳鼻科へ
- 脱水・低血圧・低血糖:食事・水分・起床直後の立ち上がり方の見直しを
- 脳血管・神経疾患:後述の救急サインに当てはまる場合はすぐ受診
セルフチェックと受診の目安
- 生理が多い/長い、レバー状の血塊が多い → 貧血チェック(婦人科)
- めまいが生理前に悪化 → PMSの可能性(婦人科)
- 耳鳴り・難聴・音が響く → 耳鼻科
- 起立時にクラッとする → 水分・塩分・鉄の不足を見直し
- 妊娠の可能性あり/妊娠中 → 産科で相談
まずできる対策
- 鉄を補う:赤身肉・レバー・小松菜・大豆、ビタミンCで吸収UP(医師の指示で鉄剤)
- 水分・塩分:起床時と外出前にコップ1杯、発汗時は経口補水
- 寝不足・過労・ストレスを整える:就寝・起床時刻を固定、深呼吸やストレッチ
- 急に立ち上がらない:いったん座ってからゆっくり起立
- PMS/更年期が疑わしければ婦人科で治療選択肢(漢方、低用量ピル/LEP、更年期治療など)
救急受診のサイン(ためらわず119/救急外来へ)
- 突然の激しい頭痛、ろれつが回らない、片麻痺・しびれ、意識が遠のく
- 胸痛・息切れ、脈が極端に速い/遅い
- 転倒で頭部を強打、嘔吐が止まらない
まとめ・ご予約
めまいは原因の幅が広い症状です。月経の状態・妊娠の有無・耳症状などを手がかりに、まずは適切な科へ。婦人科が関わる可能性があれば、採血(貧血)と超音波などで原因を見極め、あなたに合った治療をご提案します。