子宮筋腫の検査は、まず内診をした後、超音波で診察します。子宮筋腫か子宮肉腫か超音波診断が難しいので、そのときはMRIで鑑別します。筋腫は良性腫瘍で命の危険はあまりありませんが、肉腫は急激に増殖する悪性腫瘍なので、見分けは重要です。
筋腫だと診断されて、「貧血がひどい」「月経痛が辛い」などの症状が強い人、筋腫がこぶし以上の大きさになった人は、手術を勧められることが多くあります。筋腫だけを摘出する「筋腫核出術」、子宮をすべて摘出する「子宮全摘術」です。
相談者のように手術が嫌だという人の選択肢も複数あります。一つは偽閉経療法。閉経するとホルモンが出なくなり筋腫が小さくなるので、人工的に閉経状態にする薬を使ってホルモンを抑制する方法です。本当の閉経に持ち込む、〝逃げ込み療法〟ともいいます。 また、当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)など婦人科系の漢方薬も有効です。漢方薬を飲みながら様子を見るというのも選択肢の一つです。 最新の治療法として、腫瘍に栄養を送る血管を遮断し兵糧攻めにする子宮動脈塞栓(そくせん)術(UAE)や、超音波を一点に集中させて筋腫を焼く集束超音波治療(FUS)もあります。ただし、いずれも治療施設が限られ、まだ保険適用外なので自費診療になります。