ホルモンが減少しているせいかもしれませんね。閉経の平均年齢は45~55歳前後。この時期を更年期といい、卵巣から出るホルモン(エストロゲン)の分泌が急激に減少します。女性は年齢が高くなるとエストロゲンが減少しますが、必ずしも全員に更年期障害が現れるわけではありません。採血して血中のホルモン量を調べたり、チェックリストの結果で治療の必要性を診断します。
のぼせ、発汗、肩凝り、息切れなどの血管運動神経症状や、不安、不眠、イライラなどの精神症状が見られます。 代表的な治療法は、ホルモン補充療法。内服薬と貼り薬に加えて、最近では塗り薬も登場しました。ホルモン剤は、体が欲しているときに足してやれば、症状がとても楽になります。特に血管運動神経症状が強い人は、補充療法が効果を発揮しやすい傾向があります。
人によっては漢方薬で劇的に症状が改善することも。加味逍遥散(かみしょうようさん)、桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)などが一般的ですが、「精神症状が強い人にはこの漢方薬」というふうに、体質と症状に合わせて処方します。 うつ症状の強い更年期障害だと、うつ病に移行するケースもあります。早期に対策をとれば、うつ病にならずに済むかもしれないので、早めに受診しましょう。