風邪が長引いて治らない、風邪の症状が続いてのどが痛い、のどに違和感がある-などの症状があって病院で検査すると、のどに性病が感染しているというケースがあります。これは咽頭(いんとう)の性感染症。性交渉の際のオーラルセックスが日常化した現在、珍しくありません。性器と咽頭の両方が感染している人もいれば、性器だけの人、咽頭だけの人もいます。
咽頭の場合の検査方法としては、以前は、のどの奥を長い綿棒でこすり、細胞を取る方法が一般的でしたが、えずいて苦しいという人もいました。最近では新しい検査方法が開発され、のどのうがい液で検査ができるようになりました。以前より検査が簡単になったので早期検査、早期治療をお薦めします。
咽頭の性感染症の原因はクラミジアと淋(りん)病の2つ。淋病は、注射を1回打つだけで治ります。一方、クラミジアは飲み薬で治ります。放っておくと治りません。パートナーに移したり、周囲に感染を広げたりすることになります。女性の性器に感染したときは、不妊症の原因にもなります。
冒頭で書いたように風邪の症状が出る人もいる一方、症状が全く出ない人もいます。結婚前のブライダルチェックや妊娠前の検査のとき、通常の血液検査に追加して、のどの検査もしておくと安心でしょう。