妊娠してから２～３カ月目に婦人科の診察を受けて初めて
卵巣が腫れていることを知る人は少なくありません。それが
卵巣嚢腫（のうしゅ）なのか、卵巣腫瘍（しゅよう）なのか、
卵巣がんなのか、詳しく検査をした方がよいでしょう。
ちなみに妊娠４カ月くらいのときに、ホルモンの関係で卵巣
が腫れてくることがあります。しかし、この場合は一過性な
ので、５カ月目くらいからしぼんでいきます。
　МＲＩ検査は、妊娠４カ月くらいまでは受けられません。
腫瘍マーカー（血液検査）がよく用いられますが、卵巣がん
の可能性を測るＣＡ１２５値（正常値35Ｕ／㎖以下）が、
妊娠中は１００Ｕ／㎖以上とかなり上昇するので、数値だけ
で診断するのは難しいでしょう。
　近年、新たに登場したＨＥ４値を測る腫瘍マーカーは悪性
に反応し、良性疾患や妊娠で数値が左右されることは少ない
といわれています。ただし、腎機能が悪い人は数値が上がる
ので要注意。どの腫瘍マーカー検査を受けたのかを、よく確
認しておきましょう。