尖圭コンジローマとは、性行為によって感染する性感染症の一つです。原因は、ヒトパピローマウイルス(HPV)。HPVには良性と悪性があり、良性は尖圭コンジローマの原因に、悪性は子宮頸(けい)がんの原因になるのです。ウイルスに感染してすぐに発症しないで、数週間から数カ月たって発症します。
発症すると外陰部や膣内(ちつ)などに、先端のとがった米粒大のイボができます。これが病名の由来になったようです。かゆみや痛みを伴うことが少なく、ほぼ無症状。
治療は、レーザーや電気メスなどを使って外科的手術で切除するのが一般的です。しかし、一回手術をしても周囲にウイルスが潜んでいて再発することがよくあります。 外陰部であれば塗り薬で治すという選択肢もありますが、強い薬のため、妊娠中は使えません。子宮入り口や膣内にできた場合も塗り薬は使えないので、手術になります。
パートナーも同時に感染しているケースが多いため、二人とも検査を受けた方がよいでしょう(女性は産婦人科、男性は泌尿器科)。増殖してカリフラワー状になり、膣の中がコンジローマで埋まってしまう人もいます。増えると治療が大変なので早めに受診を。
もし妊娠中に感染すると、分娩時、産道を通る赤ちゃんに感染する可能性があるので注意が必要です。