子宮頸がんは、HPV(ヒトパピローマウイルス)感染が原因となって起こります。最近、子宮頸がんの定期検診の際に、このHPVも同時にチェックする「併用検診」が、全国で徐々に広がっています。 HPVは100種類以上あり、その中で発がん性の高いハイリスクのタイプは15種類。中でも日本では、16型と18型が子宮頸がんから高頻度に検出され、全体の約6割を占めています。
ウイルスの有無だけでなく、何型かを調べるタイピングまでしてくれる病院もあります。もし16型が陽性だった場合、陰性だった人に比べてがんになる可能性は11倍、18型の場合は14倍、31型の場合は24倍など、陽性の人が陰性の人に比べてがんになりやすい率も分かっているので、タイピングにも意味があります。 性行為のある女性の8割以上が、一度はHPVに感染していると言われています。ほぼ9割が自然に消えていくのでさほど心配する必要はありません。しかし、中には長期間感染の続く場合があり、子宮頸がんに移行することがあります。ですから、ウイルスの有無を調べることによって、がんに進行するかどうかのリスクをある程度予測することができます。
保険適用外なので自費になります。将来的には、子宮頸がんとの併用検診が多くなるのではないでしょうか。