子宮内膜が、子宮の筋肉の中にできる「子宮腺筋症」が疑わ
れます。原因ははっきり分かっていません。
　本来、子宮内膜は、子宮の内面を覆い、妊娠の場合は厚みを
増し、そうでない場合は、生理時に剝がれ落ち、経血とともに
体外に排出されますが、子宮内膜が筋肉の中にできると、
子宮が腫れ、月経が多く、月経痛、性交痛など子宮内膜症に
似た症状が現われます。
　主な治療方法は、ホルモン療法、点鼻薬、内服薬、注射薬
など。内服薬は服用期間が６カ月以上は必要です。
また、ホルモン療法をしている間は薬の影響で子どもをつくれ
ません。近年、女性の晩婚化、出産年齢の高齢化で30代・
40代の患者が増える中、短期間での治療が望まれ、
子宮腺筋症の組織を切り取る手術療法が選ばれています。
子宮にメスを入れるので、もしもその後に妊娠した場合は、
帝王切開になります。
　子宮腺筋症は超音波検査で見つかることも多く、定期的な
検診を受けることをお勧めします