【CIN(異形成)】子宮頸がん検診で「CIN」と言われたら?前がん病変の意味と治療について解説

👧子宮頸がん検診の結果が要精密検査でした。どのような状態でしょうか。(30歳・女性)

🧑‍⚕️それ、子宮頸がんの前段階かもしれません。

 

子宮頸がん検診の流れと精密検査について

子宮頸がん検診では、まず細胞診(子宮頸部の細胞を採取し、がんや異形成の兆候を調べる検査)を行います。検査結果で「要精密検査」となった場合には、次のステップとしてコルポスコピー(拡大鏡による観察)組織診(生検)が行われます。

組織診の結果は主に以下のいずれかです:

  • 異常なし
  • CIN(1〜3):子宮頸がんの前段階
  • 子宮頸がん

CIN(子宮頸部異形成)とは?

CINとは、「子宮頸部上皮内腫瘍」の略で、子宮頸がんの前段階にあたる病変です。以下のように分類されます:

  • CIN1:軽度異形成(がん化する可能性は低く、自然に治癒する場合もあります)
  • CIN2:中等度異形成
  • CIN3:高度異形成(子宮頸がんに進行する可能性が高いため、手術対象となることが多い)

治療と経過観察

日本では、CIN3以上が手術の対象となります。代表的な手術は、子宮頸部円錐切除術(子宮の入り口を円すい状に切り取る方法)で、通常は30分以内で終了し、日帰り手術も可能です。術後も妊娠・出産は可能です。

一方、CIN1〜2の場合は経過観察が一般的です。3〜4カ月ごとに検査を繰り返し、症状が進行していないかを確認します。

その他の治療方法と補足情報

CIN2の段階でも、医師の判断や患者さんの希望によっては、高周波治療円錐切除が行われることもあります。

原因として最も多いのは、ヒトパピローマウイルス(HPV)感染です。これに対し、体質を整える目的で漢方薬を処方することもあります。

また、現在はHPVを除去する飲み薬の開発も進められており、治験段階ではあるものの今後に期待されています

まずは定期検診と専門医への相談を

子宮頸がんは、定期的な検診と早期発見で予防できるがんです。不安な症状や「要精密検査」と診断された場合は、早めに婦人科へご相談ください。

🤍 検診結果に不安を感じたら、無理せずご相談ください。お一人おひとりに寄り添って、丁寧に対応いたします。

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