正常の生理期間は3~8日。生理時の出血が9日以上長引く症状を、医学的には「過長月経」と呼びます。
性交の経験がない方で、まず一番に原因として疑われるのが、卵巣機能不全。血液検査でホルモンの状態を調べたり、超音波検査で子宮や卵巣の状態、卵胞発育の状態などを調べたりします。
性交の経験がある方は、内診や経腟の超音波検査で子宮がん、子宮体がん、子宮筋腫(きんしゅ)、あるいは卵巣腫瘍(しゅよう)、卵巣がんの有無を調べます。
子宮筋腫が原因で生理が長引く方も多数いらっ しゃいます。出血量が多いのが特徴で、子宮内膜症を合併しているケースも多く、月経痛や性交痛を訴える方もいます。しかし中には、量も普通で症状がない方もいらっしゃいます。
そして、一番気を付けないといけないのが、妊娠しているケースです。妊娠に気付かず、生理が来たと勘違いする方も多く、出血が止まらず来院すると切迫流産(流産しかかっている)や、子宮外妊娠だったということ もあります。出血量が少ない、血の色がいつもと違う、卵巣機能不全の薬を服用しているが出血が止まらないという場合は要注意です。今回の生理は、なんだかいつもと違うと感じたら、自己判断せず、早めに産婦人科で診てもらいましょう。