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【乳腺炎】おっぱいが出にくくなった時って結局温める?冷やす?を看護師が徹底解説!

【看護師より】おっぱい…温める?冷やす?―タイプ別の正しい対処

「母乳が出にくいのですが、温めたほうが良いですか?」というご相談をよくいただきます。実は原因によって温める/冷やすが真逆になることがあります。まずはタイプを見極めましょう。

“出にくい”には2タイプあります

(A) 分泌量が下がっているタイプ

乳房や乳頭に明らかなトラブルはなく、授乳間隔・疲れ・水分不足・ストレスなどで母乳の生産が追いついていない状態。

(B) 詰まり・乳腺炎タイプ

乳汁の通り道のどこかが詰まってしこり・局所の赤み・熱感・痛みが出る。ときに発熱・全身のだるさも。炎症が進むと乳腺炎です。

かんたんセルフチェック(2分)

  • 片側の一部だけが硬い・押すと痛い・赤い → (B)の可能性大
  • 乳房はふつう。授乳回数が減った・赤ちゃんの飲みが浅い → (A)の可能性
  • 38℃以上の発熱、悪寒・関節痛 → 乳腺炎が疑われます

タイプ別:今すぐできる対処

(A) 分泌量が下がっているとき

  • 温めOK:授乳・搾乳前に温かいシャワー/蒸しタオルで数分温め、血行を促進
  • 頻回授乳:3時間以内を目安にこまめに吸わせる(左右交互、スタート側を毎回交替)
  • 深いラッチ:抱き方を調整し、乳輪まで深く咥えられるように
  • 水分・休息:湯・白湯を少しずつ、睡眠を確保
  • 必要に応じて搾乳で刺激(出が悪い側を追加で2〜5分)

(B) 詰まり・乳腺炎のとき

  • 冷やす:しこりや熱い部分に、薄手の布で包んだ保冷剤を10〜15分、授乳後に中心。温めはNG(炎症が悪化)
  • 授乳を続ける:痛くない抱き方で詰まり側から先に吸ってもらう
  • 安静・水分:無理をせず休む
  • 発熱や強い痛みがあれば受診:抗菌薬や鎮痛薬が必要なことがあります

やってはいけないこと

  • (B)のときに温めて長風呂・サウナ…炎症が悪化します
  • 強い圧迫マッサージや爪で押す…組織を傷めます
  • 授乳を止める…乳汁うっ滞が進み、さらに詰まります
  • 自己判断で市販薬を多用…必要な治療が遅れることがあります

受診の目安(看護師・助産師にご相談ください)

  • 38.0〜38.5℃以上の発熱、悪寒、全身の強いだるさ
  • 赤みが広がる/数日で改善しない
  • 激しい痛みで授乳が難しい、しこりが急に大きくなった
  • 繰り返す詰まり・乳腺炎(抱き方・生活リズムの見直しが必要)

ご案内:「おっぱい学級」

当院では、助産師がおっぱいのトラブル予防・ケア・授乳姿勢を分かりやすくお伝えします。赤ちゃんと一緒にご参加いただけます。

  • 日時:奇数月・第3土曜日 15:30〜(約60分)
  • 場所:当院 ちゅうりっぷホール
  • 対象:当院で出産されたママ(赤ちゃん同伴OK)
  • 予約:外来診療時間内にお電話で承ります(予約・お問い合わせ

※予約制です。発熱・強い痛みなど急性症状がある場合は、学級受講を待たずに直接ご相談ください。

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