【妊婦とコロナ感染症】妊娠中のコロナワクチン、打っても大丈夫?産婦人科医が解説

  1. 妊娠5カ月です。コロナが心配で外出も控えています。妊娠中でもワクチンを打っていいのでしょうか?(30歳・女性)

「妊婦さんはコロナに感染すると重症化しやすいって聞いたけど…」
「ワクチンは赤ちゃんに悪影響があるかも…?」

そんな不安を感じている妊婦さんも多いのではないでしょうか?

実際に、全国的に妊婦さんの感染例は報告されており、中には重症化したケースもあります。ですが、現時点で妊娠中のワクチン接種が赤ちゃんに悪影響を与えたという科学的根拠は確認されていません。

日本産科婦人科学会や日本産婦人科感染症学会も、有用性とリスクを総合的に考え
「妊娠12週以降であれば、ワクチン接種は可能である」
と公式に提言しています。しかし同時に母子への影響などは長期的に観察する必要はあります。

💡 妊娠中に接種するメリットと注意点
特に妊娠後期(28週以降)は重症化のリスクが高まるとされており、ワクチン接種により感染・重症化を防ぐことができます。

ただし、以下の方は必ずかかりつけ医にご相談ください。

  • 接種当日に発熱などの体調不良がある
  • 過去にアナフィラキシーなどアレルギー反応があった
  • 心臓や腎臓・肝臓の疾患をお持ちの方
  • 脳梗塞や心筋梗塞の薬を飲んでいる方

🧑‍⚕️ 安心して出産を迎えるために

一度コロナに感染した方でも、ワクチン接種は可能とされています。
また、発症までの潜伏期間はおよそ3日程度とされており、せき・発熱・喉の痛みなど、風邪に似た症状が出る場合もあります。
中にはまったく症状が出ない無症状の方も少なくありません。

「少し体調が変かも?」「喉がイガイガする気がする」――そんな時こそ油断せず、かかりつけの医師に相談の上、PCR検査を受けることをおすすめします。

岡山県では妊娠35〜36週の妊婦さんを対象に無料のPCR検査も実施しています。出産を控えた妊婦さんが安心して過ごせるよう、サポート体制が整っています。

「自分が打っても大丈夫か不安…」
「接種することで赤ちゃんに何かあったら…」

そんな心配は、お一人で抱え込まず、ぜひ婦人科にご相談ください。
当院でも多くの妊婦さんが不安を抱えて来院されます。正しい知識と医師のサポートで、妊娠中も安心して過ごしましょう。

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