授乳中にお乳から血が…妊娠後期・産後に見られる血性乳頭分泌とは
Q:出産間近の妊婦です。おっぱいマッサージをしていたところ、乳頭から血が混じった分泌物が出て驚きました。病気でしょうか?
(41歳・女性)
妊娠後期や授乳中に乳頭から血が混ざった分泌物(血性乳頭分泌)が出ることがあります。多くは乳腺の毛細血管が切れたことによる一時的な出血で、2〜3日で自然に治まるケースがほとんどです。
心配いらないケースが多いですが、注意も必要
ほとんどの場合は生理的な変化ですが、ごくまれに乳がんが原因のこともあります。特に40代以降は乳がんのリスクが高まるため、念のため婦人科や乳腺外科での検査をおすすめします。
受診時に行われる検査
- 視触診(しこりの有無を確認)
- 超音波検査(腫瘍の有無をチェック)
- 乳汁の細胞診(悪性細胞の有無)
- 腫瘍マーカー検査(CEAなど)
妊娠・授乳中にも乳がんの可能性はある
妊娠関連乳がんは、妊娠後期から産後1年以内、あるいは授乳中に乳がんが診断されるもので、3000人に1人の割合で見つかるとされています。この時期は乳腺が発達しているため、腫瘍が見えにくく、発見が遅れることもあります。
早めの相談が安心につながります
ご家族に乳がんの既往がある方や、40代以上の方は定期的な乳がん検診をおすすめします。気になる症状があれば、早めに専門医へご相談ください。